アイガプロは、専門の代行経験者からなる専門集団です。
訳があって、引っ越しをしたい。引越する理由は一切問いません。 夜間に引っ越しをしたい個人の方、法人の方、 至急明日にでも引越をしたい個人の方、法人の方 DV(暴力)借金とりから逃げたい方 住所や居場所がわからないように引越をしたい方 ご相談ください。ご対応いたします。 |
ある日の夕方、本日の夜に引越をしたいという電話がけたたましくなった。
依頼人は、若い女性だった。どうやら一緒に住んでいる男性からDVを受けていたため、出ていくに出れない
状態だという。
一人で引っ越しをすることが怖く、荷物もあるので、とりあえず、仮の住まいを見つけそこに荷物を運びこんでほしいという依頼だった。
依頼は急を要した。依頼人から、夜逃げするに当たり、必要な家財道具や荷物をリストアップしてもらうことに
した。
しかし、代替、依頼人が引越のために必要とするリストを上げてもらっても、それ以上の引越の荷物になることは
応応にしてあることだ。
依頼人の言葉は失礼ながら、宛てにならず何時も、裏切られる。
そこで、我々は、リストを伺った後、必ず、時間があれば見積もりのために、現地を見せていただくことにしている。実際に見てみないと、どれほどの量があるものか分からない。
夜逃げの準備をして、荷物を積み込んだが、積み込み切れず、2回に分けて移動となると、時間がかかるうえ、
相手の男性がかえってくる危険性がある。
そこで、下見の余裕がないときには、念のためあらかじめ少し大き目の運搬車を用意する。
運搬方法や、荷物の運び出しに関しては、企業秘密のため、書くことができないが、スピーディーにかつ
周りに気づかれずに行うのが鉄則である。
監視が付いている可能性がある場合には、念には念をいれて、盗聴や追跡装置をつけられていないかを確認する。
場合によっては、尾行があることを想定した対応も行う。
中にはそこまでしなければ、相手の男性から逃げだすことが困難な場合がある。
依頼人はその荷物が運び出されるまで、何時戻ってくるかわからないという不安な表情のままだ。
依頼人が積み込んだ荷物を確認し、車に乗り込み、アクセルを踏んで車を発進させたとき、やっと依頼人の
顔に安堵の色がうかがえた。
搬送先に、荷物を下ろし終わるころには、本来の彼女だろうか、明るい笑顔で、感謝の声を掛けてくれた。
時計を見れば、午前1時を回っていた。
我々スタッフは、車に乗り込み、帰路についたが、その途中で立ち寄ったファミレスでは、みんな仕事を
成し遂げた満足感と、彼女の明るい感謝の声の余韻から、みんなでよくやったねと労をねぎらいあった。
家に着いたときは、すでに空が白けていたが、すがすがしい気持ちだった。
彼女には、今度は幸せな恋愛をしてもらいたいと願わずにはいられなかった。
20××年×月×日